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高野秀行さんの本、さらに読みました [今日のつぶやき(books)]

台風12号、かなり被害を残して去っていきました。
被害に遭われた方、大変だったことと思います。まだ孤立している集落もあるとか。
一刻も早く、救援の手が差し伸べられることを願っています。

今年は本当にあちこちで自然災害が多い気がします。
東日本大震災ももうすぐ6ヶ月ですが、復興はまだまだという感じ。
いまだにできることは募金くらいなので、続けていこうと思っています。

さて、夏休みイベントの記録で忘れていたブックレビューを。
多分7月頃に図書館で借りまくっていた高野本。
まずは基本と初期の作品を。どれもぐいぐい読めました。
幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/01/17
  • メディア: 文庫

学生時代の著作なのに、怪獣を探しに行くという一見ばかげた探検にも関わらず、怪獣の正体?やムベンベが住むという湖が隕石落下でできたのではないかという推測といい、ものすごくまじめかつ鋭く考察されていて、興味深い。
物書きを目指していたわではないらしいですが、すでに才能があったのですねぇ。

巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)

巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/03/20
  • メディア: 文庫

本当は「アマゾンの船旅 (地球の歩き方・紀行ガイド)」のほうを借りたので、写真も豊富でアマゾン川流域の旅情?を楽しめました。
面白いけど、この本を見てアマゾンの旅に出ようというのは一般旅行者ではないだろうな。

次は、高野氏しか書けないエンタメ・ノンフィクションの力作。
西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)

西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/11/13
  • メディア: 文庫

語り口は相変わらず面白く、笑いを誘う内容にもなっているけれど、かなりの力作と思う。
密林で作者が立ち寄る小さな集落は、おそらく何千年前かの日本人の暮らしなのではないだろうか。
ゲリラ兵士との交流もいくつもの言語を操る高野氏でなければ、なしえないのでは。

アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/03/20
  • メディア: 文庫

アヘン栽培をしている村に7ヶ月も滞在し、種まきからその収穫までを見届けた記録。
違法なアヘン栽培ではなくてこの村が立ち行くためにはどうすればいいのか、を作者なりにまじめに考えたのだろうなと思う。
最後、一切の荷物を空港に置いて日本へ戻ってきた潔さにもびっくりだった。
一番大事な日記のノートとパスポートと飛行機のチケット、現金。大事なものをここまでそぎ落とせる人でなければ、ジャングルやアヘン栽培の村で暮らすことはできないのかも。

ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫)

ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/03/17
  • メディア: 文庫

あまり知らなかったミャンマーという国の様子。あいかわらず、肩のちからが抜けていて面白い。
知られざる少数民族の力関係とか実際の暮らしとか、ミャンマーを江戸時代になぞらえるとか、分かりやすい。
この分かりやすさは池上彰氏をしのぐのではないだろうか。

さらに借りているけど、あとはまた明日に。
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