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近藤紘一さんの本読みました [今日のつぶやき(books)]

久しぶりにbookレビューを書こうかと、今まで書いていた記事を読み返したら、こんなこと考えていたのかーと、自分でも忘れている内容があった。
いかに毎日現実逃避のために本読んでいるのか実感してしまった。

本を読むとすぐその考えに感化されるけど、自分の身についていないのですぐ忘れるということなのだ。
でも、記録しておけば思い出すこともできるので、ちょっと記しておこう。


さて、近藤紘一さん。もう亡くなって25年経つ方であり、著作は絶版のものも多いようです。
ホーチミン旅行のところにも書いていたけど、前に読んでいたのはこの2冊。

サイゴンのいちばん長い日 (文春文庫 (269‐3))

サイゴンのいちばん長い日 (文春文庫 (269‐3))

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1985/04
  • メディア: 文庫

サイゴンから来た妻と娘 (文春文庫 こ 8-1)

サイゴンから来た妻と娘 (文春文庫 こ 8-1)

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1981/07/25
  • メディア: 文庫

アメリカの傀儡政権とはいえ、自由主義経済を謳歌していた南ベトナムという国がなくなり、ベトナムという国は南北統一された。そんな歴史的な場面を直接見ていた新聞社の特派員の語なので、固いかと思えばそんなことはなく、ベトナムの人や習慣なんかを交えていろいろな場面が描かれていて、難しくなく読めました。

ベトナムという異国の習慣をもつ奥さんの考え方や日本での暮らし、娘さんに対する思いとかとても暖かく、国際感覚っていうのはこういうことかなと思います。
その後の妻と娘シリーズも読むと、特にそう感じます。
バンコクの妻と娘 (文春文庫 (269‐2))

バンコクの妻と娘 (文春文庫 (269‐2))

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1985/01/25
  • メディア: 文庫

パリへ行った妻と娘 (文春文庫)

パリへ行った妻と娘 (文春文庫)

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1988/07
  • メディア: 文庫

図書館の書庫にあった古いこの本も読みました。奥さんのナウさんの著作となっているけど、ほぼ近藤さんの著作だろうな。
アオザイ女房―ベトナム式女の生き方

アオザイ女房―ベトナム式女の生き方

  • 作者: 近藤ナウ
  • 出版社/メーカー: 文化出版局
  • 発売日: 1978/10
  • メディア: 単行本


印象的だったのはこれらの本で描かれていた、亡くなった前の奥さんのこと。
外交官のお父さんを持った前の奥さんは、転々と外国に住み、英語やフランス語を操れるのとは対照的に、文化的バックボーンを持たなかったことによる自身の身の置き所のなさからの苦悩を抱えていた。
しかし、近藤氏はそのことへの理解がなかったことの後悔を、義理の娘であるミーユンの学校や生活のことのへの逡巡とともに述べている。

国際的な家庭はいろいろ大変なんだなあ。。。と全くそんな心配のいらない自分は思ったけれど、そんなことがあったからこそ、魅力的な著作を残せたのかもしれない。
妻と娘シリーズだけしか読んでいないので、偏った見方かもしれないけど。
妻と娘の国へ行った特派員 (文春文庫)

妻と娘の国へ行った特派員 (文春文庫)

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1989/03/10
  • メディア: Kindle版


ナウさんとミーユンちゃんのその後がちょっと気になってネットで検索していたら、実は近藤氏が大枚はたいて買ったパリのマンションは、そのナウさんが前のダンナさんと住むために内緒で買ったものだったという記事を見つけた。
なーんかベトナム女性のしたたかさにちょっとショックだったな。

近藤氏の亡くなった奥さんへの心情というのも気になって、↓に載ってる「亡き妻へのラブレター」が読みたいなと思っています。
目撃者―「近藤紘一全軌跡1971~1986」より (文春文庫)

目撃者―「近藤紘一全軌跡1971~1986」より (文春文庫)

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1991/02
  • メディア: 文庫

こちらの本は市図書館にはなく、県立図書館で県内のほかの市で所蔵しているものを取り寄せなければならないので読むのにちょっとハードルが高い。
時間を見つけて借りに行こう。

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