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小説『ホワイトアウト』読みました [今日のつぶやき(books)]

文庫版で1998年と25年前の小説ですが、あちこちダムに行ったので読んでみようと手にしました。

ホワイトアウト (新潮文庫)

ホワイトアウト (新潮文庫)

  • 作者: 裕一, 真保
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1998/08/28
  • メディア: 文庫


出版は1995年、翌1996年の吉川英治文学新人賞を受賞しベストセラーになっていましたが未読でした。
2000年に織田裕二主演で映画化され、そのロケ地が三国川ダムであると、監査廊見学の時に知りました。
そもそも小説の舞台である「奥遠和ダム」が奥只見ダムであることは、映画化当時話題になっていたのでうっすら知っていました。
冬季閉鎖になるスキー場が近くにあることや18kmにも及ぶ素掘りトンネルでしかたどりつけないなど、他にはない特徴がそのままです。


物語は、読みやすい文章で始まるので、すいすいと読めてしまいます。
日本版ダイ・ハードと呼ばれていた通り、テロリストに占拠された巨大ダムを、たった一人で守り、犯人たちを追い詰めるという、スリリングな展開です。
面白かったので、著者の他の本も読んでみたくなりました。

ダムの記述に出てくる監査廊とか天端(てんぱ)とかの用語は、ダム情報サイトでよく見かけるのでふむふむと思っていました。

実際には、冬の奥只見なんて素人がたちうちできる場所ではないと思います。
でも、そこを体力知力で乗り切る主人公、富樫の行動の源は、自分の判断ミスが親友の死につながってしまったのではないか、という悔恨。
そこから犯人たちにとらわれた親友のフィアンセをなんとしてでも助け出す、という闘志になっている熱い物語。


こんな風に未読の面白い物語は、他にもまだまだあるのだろうなと思ったのでした。

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